英語やその他の外国語を読むと、なぜか気持ち的に楽になることがある。気持ちが楽になるというのは、その言葉のもつ文化的な重みが自分のからだにしみ込んでいないことでもあるけれど・・・。それよりなにより、上下関係がなくなって、一対一の人間関係になれたということなのか、ちょっと大袈裟ですけど。しかし、日本関係の英文記事を翻訳するとなると、とくに皇室関係は使う言葉を慎重になりますね。日本人が皇室との関係で使う言葉は、かなり距離感をもたせないといけませんから。いろいろな表現の仕方があって、訳すのも少々骨が折れます。
それでは早速、NHK WORLD DAILY NEWSから少々引用させていただきます。
Prince Hisahito, the son of Prince and Princess Akishino, turned one year old on Thursday. He met with the Emperor and Empress in the morning.
(秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さまは、木曜日1歳の誕生日を迎えられ、今朝天皇・皇后両陛下に
お会いになられました)
※princeは日本だと親王になります。princessは内親王といったところですか。呼ぶ時は、それぞれ殿下・妃殿下。
Prince Hisahito is the son of the Imperial couple's second son, Prince Akishino. Along with his mother, Princess Kiko, the young prince visited the Imperial Palace to meet with his grandparents.
(悠仁さまは、天皇御夫妻のご次男・秋篠宮さまのご長男。紀子さまとご一緒に皇居を訪れ、天皇皇后両陛下にお会いになられました)
※princeとimperialがあるとこういう訳し方にあるんでしょうか。悠仁親王・紀子内親王と訳すと少々かたすぎるような気もします。日本の新聞を読んでみると、「~さま」となっています。heにとったら、天皇皇后はおじいちゃん・おばあちゃん、自分の子供らはじじ・ばばと呼んでいますが、ちょっとこれは立場的に違うようなので・・・。
Asked by reporters whether the prince has started to talk, Princess Kiko smiled and said "a little."
(お言葉を口にするようになられましたかと報道陣の問いかけに、紀子さまは「少々ではございますが」と笑顔でお答えになりました)
※TVの報道番組を見ていないので詳しいところはわかりませんが、お言葉を口に・・・と言ったのか、おしゃべりされるようになりましたかなのか。smileは訳すのが難しいかなあ、副詞が付いているとイメージも沸くのですが。COBUILD英英辞典を引いてみましょう-(When you smile, the corners of your mouth curve up and you sometimes show your teeth)。a littleも立場がある人だけに、「ちょっと」とは言いませんよね。
walk while holding onto to something 伝い歩き
crawl up a stairway ハイハイで階段を上る
※これは熟語として覚えておきましょう。赤ちゃんがハイハイするのはcrawlしているんですね。水泳のクロールしか頭になかったので、なるほどなるほどです。
使い慣れない言葉というものは自然と出てこないものです。頭では分かっているんだけれど、反射的に来ません。ひとつ疑問として、heに会うことは将来あるのだろうか?葉山か那須にでも行かないと間近で見ることもないでしょうし、話すこともないんだろうなあ。いやあるぞ、学習院大学に入れば!! でも無理でしょう、ご学友に選ばれなければ・・・ね。