韓国語の単語の覚え方-韓国語と日本語の発想の違いから読み解く

 韓国語と日本語は言語学的には同じ膠着語、つまり「て・に・を・は」を使って単語をどんどんくっつけて文章を作る。ですので韓国語の助詞を見てそのまま日本語に変換しても違和感があまりありませんが、時々-うーん、どうしてこの助詞を使うんだろう、日本人的には「が」なんだけどなあーという助詞の使い方があります。そして今回、思い悩んでしまった単語は-줄(을)서다 (略して줄서다とも)。日本語の意味は「列に並ぶ」ですが、助詞を見ると「을」は日本語の「を」に相当するのに、列にの「に」ではない。「に」にならい理由はなんだろうかと、この単語を徹底的に分析してみようかと思います。

 まず最初に、。줄の原義は綱や縄や紐。そこから意味が派生して、線やライン、そして今回の列や行列の意味になります。ここで大切なのが줄の原義-綱、縄、紐。このイメージを頭に残しておきましょう。

 つぎに、서다。서다の原義は立つ。綱を立てる。縄を立てる。紐を立てる。意味がよく分かりませんね。とりあえず、綱を立てた状態をここではイメージしておきましょう。

 日本語で意味がよく分からないときは、英語を見てみる。줄(을)서다は英語ではどう表現するのでしょうか。韓国のサイトexam4you.comに例文が載っていましたので、そこからちょっと引用させていただきます。

 줄서다 : stand in line
  1. By the time the concert began, many of the girls had been standing in line for about nine hours.
  2. We stood in line for hours to buy movie tickets.

 서다は原義の立つに相当する日本人にもおなじみのstandですね。in lineということは、線の中に入っている感じ。「この線から出ないようにしてください」なんてよく注意されますよね、順番待ちをしている時なんかに警備員のひとから・・・。英語の意味は納得!!

 줄(을)서다は直訳すると綱か紐を立ててる状態。綱が張ってあるということは、ここに並びなさいという合図。줄(을)서다という表現の仕方は、警備員さんかお店か主催者側の意思が反映されているということなんでしょうかというわけではないんでしょうけど・・・。韓国で列に並ぶときというのは、かならず綱が張ってあるのか、そういう慣例なのか。これは韓国のひとに聞いてみない分かりません。

 줄(을)서다は、日本人的には綱を張ると感じたほうがイメージしやすいんじゃないでしょうか(わたしの勝手な独断と偏見ですけど^^)。綱を張ってあると、そこには行列ができていて、順番待ちをする。経験上浮かび上がるのが、福袋にWindowsにPS3にiPod。目的の商品を手に入れるためなら、当日行ったのでは遅すぎる。前の日、2日前、いっそう1週間前には並ばないと。するとその場所には同じ目的のひとたちが集まってくる。すると自然に列ができて、警備員さんもやってくる。そしてロープが張られる。このイメージですと、줄(을)서다の意味がよく分かったような気もしないではありませんが、本当のところはどうなんでしょうかね・・・。