【NHKラジオまいにちフランス語】無料独学補習講座-11月5日編

 語学を手っ取り早く安く学んじゃおう~といってすぐに思い浮かぶのが・・・

 NHKラジオの外国語講座

 本屋さんの店頭にどっさりと山積みされた教材。英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、中国語、それから韓国語。恥ずかしながらすべて購入した経歴の持ち主でもあるんですけど、なぜかいつも続かないんですよね。そのうちどこかにしまいこんで行方不明・・・。

 でもなぜか忘れた頃に、ラジオ講座のテキストが目に入ってしまったワケでして(^^;)。今回はちょっと真剣にやってみようかと。教材を生かすも殺すも自分のやり方次第。

 とりあげるテキストは「NHKラジオ まいにちフランス語」。その中の入門編をじっくり勉強してみようかと思います。

 フランス語は既知の言語ということもあり(フランスへ一年間語学留学していたことがあるというそれだけの理由ですけど・・・)、復習のつもりと現地の語学学校だとこんな感じで教えてくれのかなあ~というものと文法的にも納得(?)・理解がとことんできるまで、ラジオ番組の聴講後、復習のつもりで勉強してみようかなと。ついでに、フランス語を勉強中のみなさんの参考になればいいかなと。

 本日は「NHKラジオ まいにちフランス語 2008/11月号」の16ページ、「クレープ店で-会計をする-」を復習してみます。

 Tu veux un café?

 この文で気になったのは、不定冠詞(L'article indéfini)の「un」。不定冠詞も「ひとつ」、「ある」と覚えるだけでは中級から上級レベルになると対応できなくなるんですよね。この不定冠詞があるかないかで意味が全然違うらしい。それに気がついたのはマーク・ヒーターセンさんの「日本人の英語 (岩波新書)」を読んでから。そんなに重要だったの!! でもそれに気がついてから、ものすごく外国語を深く読み込めるようになりましたよ。本当に目から鱗もの。
 その本の中で特に印象に残った箇所(P14~15)を少々引用させていただきます。
 
Singing a song of lost love, a man walked through a field of corn.(失恋の歌をうたいながら、一人の男が、トウモロコシ畑を歩いていた。)
 aの「意味的カテゴリー」があると上に述べたが、それは大まかにいえば、「共通単位性をもつもののグループから、一つの」という意味と考えてよい。したがって、もし上の例文の太字にした名詞がaのカテゴリーに入っているとすれば、そのカテゴリーの共通単位性が必ず存在しているはずである。また逆に、aのカテゴリーに入っていない名詞には、その単位性がない理由があるはずである。
 例えば、Singing a song of lost loveの"a song"の共通単位性は、始めと終りをもつ「歌うために作られた韻文」という、その「形」である。その始めと終りが歌にあるからこそ、one song, two songs,......と数えられる。a songに対して、songだけだったら、決まった形のない「詩歌という芸術」あるいは「歌うこと自体」といった別の意味となる。つまり、songは、a songと別の単語と考えてよい。

 「un café」といった場合、無料のオンライン辞書「MEDIA DICO」で「café」の項目を調べてみると・・・

 「Graine du caféier.」(英語訳-seed of coffee tree/plant)
 「Breuvage fait avec ces graines.」(breuvageは英語でbeverage。キリンビバレッジのbeverageですね)

 ・・・とあります。unという不定冠詞が出てきたということは、決まった形があって単位性があるということ。つまり、unがあることでcaféはコーヒーの木の種子(コーヒー豆)で作った飲料になった。形があるからun café, deux café, trois café......と数えられるということ。会話の状況や文脈で理解可能ですが、自分が実際の会話で使う場合は、冠詞に十分注意しましょうね。
 もう一つ可能性がありそうなのが、喫茶店の意味での「café」。先ほどの辞書にこんな感じで載っていました。

 「Lieu public où l'on sert du café et d'autres boissons.」
 
 「un café?」と街で突然聞かれたら一瞬何のこと(?)と思いますが、「(この辺りに)カフェあるかな?」ってことかなあ~と。まあちょっと極論かもしれませんけどね。

 次に「en」。テキストの例文は「Non, je n'en prends pas, merci.」。
 テキストでは中性代名詞(pronom neutre)となっていましたが、自分の持っている参考書「Grammaire du Français-Cours de Civilisation Française de la Sorbonne」では直接目的語補助代名詞(les pronoms compléments d'object direct)の意味合いで載っていましたので、そちらから具体的な例文を引用します(P152)。
 
Avez-vous trouvé une maison a louer? Oui, nous en avons trouvé une.

 次に「alors」。フランスにいた頃は、この言葉はよく耳にしましたっけ。英語ですと「then」とか「so」になりますね。日本語ですと「それでは」・「それじゃあ」の意味にピッタリ!
 ここで注意事項。別れ際に「それじゃあ、バイバイ」と使うことがあると思いますが、ここでの「それじゃあ」は「alors」ではなくて・・・

 「Allez」

 最初に耳にしたのは、下宿先のMadameがお客さんと最後に交わす挨拶が「Allez! Au revoir」というもの。なんで命令しているんだろうと(allezはvousの命令形としか認識していなかったからですが・・・)不思議に思っていたんですけど、状況的な判断から「それじゃあ」に相当するのかなあと後々気づいたわけでして・・・。

 次に「l'addtion(勘定書)」。カフェでは特にこちらから請求しなくても、しばらく経つとお店の人かウェイターさんがテーブルの上にl'additionを置いていくんですよね。自分はその勘定書を見てお金をl'additionの上に置いておくと、お店の人がそのお金を取りに来て確かに受け取りましたの印に、l'additionの端をビリッと軽く千切るだけ。
 レストランはどうだったけかな(10年以上も前の話であまり思い出せないんですけど・・・^^;)。こちらから積極的に「精算お願いします!!」と言ったことはないと思いますよ。敢えて言うとしたら・・・

 「L'addition, s'il vous plaît.」かな・・・。

 支払うというフランス語の単語は「payer」。活用には二通りあり!! それでは、Répétez après moi!

 je paie(ぺ) nous payons
 tu paies vous payez
 il paie ils paient

 je paye(ペイユ) nous payons
 tu payes vous payez
 il paye ils payent

 支払いはどのようになさいますか?ということで、ここで関連語彙を・・・。

 現金で-payer en liquide/payer en espèces
 クレジットカードで-payer en carte de crédit
 小切手で-payer en chèque

 次に「comme」。今日のポイントのところにこんな例文が・・・

 「Qu'est-ce que tu veux comme cadeau de Noël?」

 英訳すると「What do you want like Chrismas present?」といった感じでしょうか。
 この「comme」は使い勝手がある単語で、日本語でいうところの「・・・みたい」なんていう意味合いで使える単語ですよね。たとえば例文で見てみましょう。

 「Lorsque Delacroix peint-C'est comme le lion qui dévore le morceau.」
 ※英訳-「When Delacroix paints-it's like a lion devouring a piece (of meat)」
(The Vincent van Gogh Galleryのサイトの項目「The Complete Letters」より引用)

 最後に練習問題(3)の「Elle ( ) une bague.」の「bague(指輪)」で思い出しましたので、ちょっとここでボキャブラ。
 指輪をはめている、身につけているといった場合に使われるフランス語の動詞は「porter」が使えます。例えばこんな感じ・・・

 「Elle porte une bague.」。

 それでは今日紹介しましたオススメの文庫とテキスト、フランス語教材を紹介しまして、今日の講義を終りにしようと思います。

日本人の英語 (岩波新書)


NHK ラジオまいにちフランス語 2008年 10月号 [雑誌]


『スピードラーニング フランス語』


 Allez! Au revoir! Bon travail!