中国語を読んでみよう~三国志演義を中国語で読んでみる

 外国語の勉強はその国の言葉だけではなく、文化を知ることであります。他国を知ることによって自分の国のことが客観的に見えてくる。今年は中国語をマスターしようと勉強中ですが、中国の中国たらしめている部分を知ろうと思えば、当然中国の辿ってきた歴史を知りたくなります。中国人の感性の部分を見てみるのにいいかなあと思うのが、三国志(sānguózhì)。三国志を読んでみると今も昔も人間性というのはそれほど変わらないものだなあと思ってしまいますが、形而上的な部分はやはり日本と違うような気もします。

 三国志は日本でもおなじみ。三国志のゲームで育った世代ですし、横山光輝の「三国志」を今あらためて読み返しているところです。単行本ですと全部で60巻ほどになるので、一軒の古本屋さんで全部を揃えるのは至難の技。そこでネットで調べているとこちらのサイト(decadeview.ocnk.net)で、全巻13500円で販売していました。1冊200円ちょっとですか。古本屋さんを駆け回るよりも、こちらで全巻購入したほうがお得かもしれませんね。横山光輝の「三国志」は全巻まとめて読むのに意義がある。

 それでは前回の続きから・・・。三国志は登場人物をおさえておかない頭がこんがらがってしまいますので、とりあえず今覚えておくのは-張角、張梁、張宝。では、三国志というよりも「三国志演義(sānguózhìyǎnyì-中国ですと、三国演义)を読んでいこうと思います。

 桃园结义(táoyuán jiéyì)-桃園の誓いの続きから・・・

 没有几天,四方百姓,头裹黄巾,跟随张角三兄弟杀向官府,声势非常浩大。
 méiyǒu jǐtiān,sìfāng bǎixìng,tóuguǒ huángjīn, gēnsuí zhāngjiǎo sān xiōngdì shā xiàng guānfǔ,shēngshì fēicháng hàodà。
 それからまもなくして、あちこちで庶民は頭に黄色の布を巻き、張角3人兄弟に従い役人を殺害、その勢いはとどまる事をしらなかった。

 参考資料
 张角自称“大贤良师”,张角自称“天公将军”
 弟张宝称“地公将军”
 张梁称“人公将军”

 汉灵帝得到各地报告,连忙下令各地官军防备。
 hàn língdì dé dào gèdì bàogào,liánmáng xiàlìng gèdì guānjūn fángbèi。
 漢の霊帝は各地から報告受け、直ちに官軍は防備するよう各地へ指令を出した。

 参考資料
 汉灵帝(156~189)
 汉灵帝在位期间,由于他宠信宦官,朝政被宦官赵忠、张让把持,政治腐败达于极点。灵帝生活荒淫,聚敛无度,卖官鬻爵,二千石官二千万,四百石官四百万,县令长按县土丰瘠各有定价。还大修宫殿苑囿,搜刮民财,激起人民反抗。中平元年(184)爆发了张角领导的黄巾起义。东汉政权从此陷入苟延残喘的局面。

 又派中郎将卢植,皇甫嵩,朱隽率领精兵,分路攻打张角兄弟的黄巾军。
 yòu pài zhōnglángjiāng lúzhí, huángfǔsōng, zhūjuàn shuàilǐng jīngbīng, fēnlù gōngdǎ zhāngjiǎo xiōngdì de huángjīnjūn。
 また中郎将の盧植、皇甫嵩を派遣、朱雋は精兵を率い、各方面から張角兄弟の黄巾軍を攻撃した。

 黄巾の乱(黄巾起义-ピンイン表記huáng jīn qǐ yì)は起こるべきして起こったということなんでしょう。原因は政治腐败、灵帝生活荒淫、聚敛无度、卖官鬻爵等があげられていますね。きっかけは大修宫殿苑囿、搜刮民财で怒りが爆発したわけです。黄巾党は最初-以传道和治病为名,在农民中宣扬教义,进行秘密活动-をしていたんですよね。今で言う宗教団体というところ。

 この状況は日本人に記憶があるんじゃないでしょうか。そして、現在の状況に照らし合わしても・・・。そして、歴史は繰り返すとも・・・。そう考えるとリアリティーがあってちょっと怖い。

 今回参考にした辞書やサイト、それから本はこちらになります。
 三国志(横山光輝)
 www.baidu.com
 dict.cn

 P.S. 横山光輝の漫画「三国志」を読んでおくと、中国語を目の前にしてもあらすじや情報が入っているので、まったく検討がつかないといった状況にはなりませんので、ぜひご購読をお勧めします。