外国語を学習する初期の段階は、文字の発音、数詞の数え方、会話、文法、リスニングなどを勉強します。これを初級段階として、この辺からやっと簡単な読み物でしたらその外国語の言葉で読めるようになります。でも、新聞を読みこなすにはまだまだ語彙が足りないんですけど、中級程度の教材を勉強しているうちに視界が開けてくる段階。といってもリスニング力はありませんけど・・・。少々分からない単語はありますが、自分の好きなジャンルのものでしたら結構読めるようになります。初級から中級に入ったのかなあと思える段階でしょうか。
ここからからが本番!! ここからはテキストを読むことによって語彙を増やしたり、読むことで論と脈をつかむ。個人的には覚えるという作業を意識的にせずに、読むそして考える。考えるというのは想念的でメタフィジカルなので母国語でいいんじゃないかと思います。この想念を外に出す段階(音声・文字)で、日本語や韓国語等に翻訳してあげるということを勉強するのが語学学習と勝手に思っていますが・・・。
韓国語学習で読むそして考えるを実践するのによい教材として、中央日報のサイトにある「韓日対訳」の「噴水台」。韓国語のテキストに日本語の対訳が載っているものです。内容は上級レベルだと思います。なんとなく朝日新聞の「天声人語」を読んでいるような気分にさせられます。「天声人語」というと思い出すのが大学受験。「天声人語」を読むといいらしいというのは天の声から察しがつきまして、いざ読んでみるんですが正直なところあの当時の自分では、難しい過ぎる、内容が分からない、だから面白くない。でも~と思うんですよね、これが読めるようになるつまり内容が理解できるようになれば、日東駒専じゃなくて早慶上智に関関同立も夢ではないと思ったりも・・・。
「韓日対訳」の「噴水台」を読んでいると韓国の今や事情がよくわかります。そんな中でちょっと面白そうな記事を見つけました。日本ではいまNHKBSで『太王四神記』が放送されていますが、韓国ではこうした時代劇ものがブームであるらしいのですね-日本ですとNHKの大河ドラマというのがありますね。それについての評論、記事のタイトルは「メシア・コンプレックス-메시아 콤플렉스」。記事の中身は中央日報の「韓日対訳」の「噴水台」を見ていただければと思います。「考える」ということは考えますと、この記事の下部になるかと思いますので、少々記事を引用させていただきまして、記事のハングル文字に漢字とカタカナを入れて語学学習もしてみようかと思います。
原文
최근 왕 드라마들의 인기는 새로운 리더십에 대한 대중의 갈망을 반영한다. 판타지 사극 ‘태왕사신기’도 마찬가지다. 카리스마 넘치면서도 인간적이고, 백성을 사랑하며 정치가로도 프로급인, 팔방미인 리더십이 주제다. 언뜻 보면 소탈해 보여도 능력과 인간미, 정의로움과 매력을 두루 갖춘, 완벽하고 영웅적인 왕의 이미지다.
漢字・カタカナ混じり文
最近 王 ドラマ들의 人気는 새로운 リーダーシップ에 대한 大衆의 渇望을 反映한다. ファンタジー 史劇 ‘太王四神記’도 마찬가지다. カリスマ 넘치면서도 人間的이고, 百姓을 사랑하며 政治家로도 プロ級인, 八方美人 リーダーシップ이 主題다. 언뜻 보면 疏脫해 보여도 能力과 人間味, 正義로움과 魅力을 두루 갖춘, 完璧하고 英雄的인 王의 イメージ다.
日本でも「太王四神記」が流行るというのは、ぺ・ヨンジュン・韓流ブームという風だけではなく、どこかで強いリーダーシップを期待しているところがあるかも・・・。「格差」「原油高騰」「原料価格の高騰」「食品の値上げラッシュ」などなど、なんとかしてよ~って気持ち。このあたりは政治がものをいう世界ですからね。
原文
어찌보면 한국 사회는 말로는 제왕적 리더십에서 벗어나야 한다고 하면서도, 정서적으로는 그런 영웅적 리더의 이미지에 사로잡혀 있는 것은 아닐까. 대통령만 바뀌면 모든 것이 해결되고, 모든 문제는 대통령 1인에게서 나오며, 시스템보다는 대통령의 성정을 중시하는 대중심리의 근간에도 이런 메시아 콤플렉스가 숨어 있는 것은 아닌지 모르겠다.
漢字・カタカナ混じり文
어찌보면 韓国 社会는 말로는 帝王的 リーダーシップ에서 벗어나야 한다고 하면서도, 情緒的으로는 그런 英雄的 リーダ의 イメージ에 사로잡혀 있는 것은 아닐까. 大統領만 바뀌면 모든 것이 解決되고, 모든 問題는 大統領 1人에게서 나오며, システム보다는 大統領의 性情을 重視하는 大衆心理의 根幹에도 이런 メシア コンプレックス가 숨어 있는 것은 아닌지 모르겠다.
※韓国語にも漢字のほかに、英語から入った外来語が多く使われているんですよね。それと、日本語の概念で読める漢字語ですので、韓国のメディアは日本人にも内容がすんなり読めてしまいますよね。あとはハングル文字に慣れるだけ!!
「한국 사회는 말로는 제왕적 리더십에서 벗어나야 한다고 하면서도, 정서적으로는 그런 영웅적 리더의 이미지에 사로잡혀 있는 것은 아닐까」の文面はそのまま日本でも当てはまるというか、投票しても何も変わらないという気持ちが裏には隠されているんですよね。最近はマニフェストだといって公約をしますが、喉もと過ぎればなんとやら・・・。情緒的(정서적)と聞いて思い出すのは、「水戸黄門」。「この紋所が目に入らぬか~」ですべてが一件落着。さまざまな見解の仕方はありますが、封建社会という枠のなかでの「義」のある処置。階級が固定化してくれば、これを打ち破るは「義」でしょう。そういうところに英雄は現れてくるもので、英雄即独裁者ととらないほうが賢明だと思いますけど・・・。もっと賢明なのは「大義名分」をもって自分で立つ。これぞ民主主義!!
「メシア・コンプレックス-메시아 콤플렉스」。今回の記事を読んで、日本も同じ主題をかかえているなと思ってしまいました。。韓国語を読みながら考える。
日本の大河ドラマはちょっと重い感じがします。「太王四神記」のようにファンタジー形式にすると日本でも歴史ドラマが流行るかもしれないんですけどね・・・。日本で王をテーマにするとなるとタブーが多すぎて無理かもしれませんから、幕末とか関ヶ原なんかになってしまうんでしょうけど・・・。韓国と日本合作で「古代史」をテーマにしたドラマなんてのも面白いと思うんですけど、ここも色々複雑な事情が絡みそうで無理かなあ~。これを乗り越えるのは「義」と「ファンタジー」かもしれませんね。