英語はドイツ語の親戚というのか弟というのか、まあ簡単にいってしまえば方言のようなもの。ですから、ドイツ語の単語を見ているとおやおやというのが結構あります。例えば、Father-Vater、Book-Buch、good-gut、here-hierなどなど。もちろんドイツ語固有の単語もありますけど・・・。
ドイツ語歴は大学の第二外国語での履修。普段はたまに気が向いたときにドイツ語の教科書をめくる程度。先日古本屋で漫画ドラゴンボールZ(DRAGONBALL Z)のドイツ語版を発見。なんでここに売っているんだろうかと不思議に思いながらもさっそく購入。中身を見て思った感想-孫悟空がドイツ語を喋っている!!(当たり前ですけど・・・) そして気になるのが孫悟空の言葉をどう訳しているんだろうかということ。特に技を繰り出すときに言いますよね。翻訳の勉強をしているものにとっては気になるところ。答えは-
KA...ME...HA...ME...HA!! そのままじゃないか・・・
柔道の国際試合を見ていると、「1本」「やめ」とか言ってますから、オリジナルのものはオリジナルのままでよしということでしょう。これを訳してしまったらというよりも、訳しようがないか・・・。
今回、辞書は独英を使います。無料のオンライン辞書は、翻訳のためのインターネットリソース(www.kotoba.ne.jp)で見つけました、「dict.leo.org」と「www.linguatec.net」を使用させていただきます。
今回のドイツ語テキストを見る前に、日本語である程度情報を頭の中に入れておくと読みやすいと思います。こんなときに役立つのが、Wikipediaですよね。ちょっと引用させていただきます。
界王拳
概要
孫悟空がベジータ戦に先立って界王から教わった技。界王拳という名前であるが、考案者は北の界王で、他の界王も使うことや体得には至っておらず、考案者の北の界王自身も夢に描きながらついに体得するには至らなかったため、北の界王自身、元気玉と同様体得者が現れるとは考えていなかったようである。
使用すると、体に赤いオーラに包まれ、界王拳の倍数と同じだけ戦闘力が何倍にも上昇する。しかし、あまりにも強力な界王拳を使用すると体への負担が大きく長続きしない。
べジータ戦では当時標準戦闘力8000の悟空が3倍界王拳を披露し、4倍界王拳かめはめ波でべジータのギャリック砲に勝ったが、4倍界王拳を使えたのはほんの一瞬だけで使用後はまともに動けなくなっていた。
フリーザ戦では20倍界王拳を使用したが、それでもフリーザには敵わなかった。
しかし、超サイヤ人に覚醒してからは使用する事がなくなった(アニメオリジナルのあの世一武道会編では『スーパー界王拳』という名で使用した)。-Wikipediaより
それでは見てみましょう・・・
SON-GOKU-孫悟空
Seine Tödlichen Techniken
Sein e-his ※eは複数名詞につく目印のようなもの。格変化は1格seine/2格seiner/3格seinen/4格seine。
Tödlich en-deadly/deathly/fatal/killing/lethal/mortal ※enは複数形の意味を表す語尾。
Technik f/en-ここではテクノロジーという産業的ではなくて、「sword combat techniques/knife combat techniques」という使用例から「技」といった感じでしょうか。fは女性名詞の意味。
ドラゴンボールにはあまり詳しくないですが、日本人の深層世界に眠るイメージとしては「必殺技」かな・・・
KAIOKEN-Diese Technik hat Son-Goku von Meister Kaio gelernt.
diese f-this Diese Technik-界王拳のこと。
hat haben-have
von-by/from
Meister m-boss/master/technician Meister Kaio ネットで検索すると-師匠の「界王様」という表現がありました。
gelernt-learned (hat...gelarnt 現在完了形) 伝授
先程のWikipediaのテキストにこんなのがありましたね-「孫悟空がベジータ戦に先立って界王から教わった技」。
Die körpereigene Energie wird erhöht, Kraft und Geschwindigkeit werden vervielfacht!
körpereigen- of one's own body/produced naturally in the body
Energie energy/force/power
wird werden-become/will erhöht-erhöhen-advance/arise/ boost/heighten/increase/raise (wird...erhöht 受動)
Kraft f -force/energy/potency
und-and
Geschwindigkeit-speed
vervielfacht vervielfachen-multiply (werden...vervielfacht 受動)
erhöhtは「界王拳の倍数と同じだけ戦闘力が何倍にも上昇する」というWikipediaの記事から「上昇」が適訳ですかね・・・
「Kraft und Geschwindigkeit werden vervielfacht」は次のWikipediaの記事を見ると分かりやすいかもしれません・・・
ドラゴンボールの技一覧
体術系
界王拳(かいおうけん)
北の界王が考案、開発した技。全身の気をコントロールし、一時的にパワー、防御、スピードを何倍にもする技。しかし、体に大きな負担がかかるため、使用者の力量以上のパワーアップは危険。外見上は赤い炎に包まれたようになる。作中では孫悟空が使用。
「日本が誇れる文化、それはマンガとオタク」という言葉をテレビの討論番組で聴いた記憶がありますが、まさに漫画は強し。これは非常に感覚的なことかもしれませんが、常日頃日本の車、スポーツカーの類を見ても外国のスポーツカーにはなぜか適わないなあと思ってしまうんですよね。車から発する威圧感というのか存在感が全然違う感じがするんです。でも、漫画はその逆の感覚が沸いてくるです。これは人間の本性から発せられる何かなんですよね、うまく説明できませんが・・・。