本場韓国の歴史を読むと、日本で習った歴史とずいぶん違う

 韓国語を勉強していくうちに、教材等で勉強する韓国語では対応できなくなってくるんですよね。発音おさえた、文法おさえただけではどうすることもできない。この段階からが本当の勝負なんでしょう。より専門的な分野へ突入。決して私心を挟まず、あくまでも客観的に、そして事実を冷静に見ること。ナショナリズムとかアイデンティティーなどはちょっと脇に置いておいたほうがいいのかなあ・・・。

 韓国語を勉強していて得をしたなあと思うのは、歴史関連。この分野の情報量では日本のメディアだけではなかなか得られない情報がたくさん。日本人がこれだけ知っているのは学者さんぐらいのものでしょうとぐらい、日本にいたら聞いたことがないものばかり・・・。

 「古記로 본 韓國古代史(home.megapass.co.kr)」という韓国のサイトを見ると、非常に新鮮な歴史観を覚えてしまうんですよね。そんな中でも日本人にもおなじみのこの単語「百済-くだら」について、抜粋ですがその一部分を見てみましょう。百済観音といえば、ビビッときますよね。連鎖的に聖徳太子なんてのも・・・。

 原文
 삼국사기(三國史記) 백제본기(百濟本紀)에는 백제(百濟)가 1나라로 적혀 있지만 백제(百濟)는 비류(沸流), 온조(溫祚), 구태(仇台)가 각 건국(建國)한 나라의 이름이다. 즉 "백제(百濟)"라는 명칭을 가진 나라는 1나라가 아니고 3나라였다. 그런데 비류(沸流), 온조(溫祚), 구태(仇台)가 세운 나라는 "백제"라는 발음(發音)은 같지만 한자(漢字)는 "伯帝" 百帝" "百濟"로 각 다르다. 그러나 본서(本書)는 혼란(混亂)을 피하기 위하여 모두 "百濟"로 적는다. 또 편의상 비류(沸流)가 건국(建國)한 나라는 비류백제(沸流百濟)로, 온조(溫祚)가 건국(建國)한 나라는 온조백제(溫祚百濟)로, 구태(仇台)가 건국(建國)한 나라는 구태백제(仇台百濟)로 각 부른다.

 翻訳
 三国史記の百済本紀には百済が 1国として書かれているが、百済は沸流、温祚、仇台がそれぞれ建国した国の名前だ。つまり「百済」という名称を持った国は 1国ではなくて 3国あった。ところで沸流、温祚、仇台が建てた国は「百済」という発音は同じだが漢字は 「伯帝」・「百帝」・「百済」とそれぞれ違う。しかし本書は混乱を避けるため、すべて「百済」とした。また便宜上沸流が建国した国は沸流百済、温祚が建国した国は温祚百済、仇台が建国した国は仇台百済と呼ぶことにする。

 百済、くだらといっても三つあったんですね。う~ん、初めて聞くぞ、これは・・・。

 日本というと大和魂といって、ナショナルアイデンティティーを高揚させてくれますが、このころはいわゆる「倭人」というぐらいの意識があったかないのか分からないもの。このサイトのみならず、韓国のサイトを読んでいると客観的に日本が見えて来ると同時に、日本人としての思考回路と意識構造も認識できてしまう。このことも外国語を学ぶ利点でもありますし、たまには客観的に自分を見直すということもいいかもしれませんね・・・・。
 
 見直して思うこと。日本という枠の中で生活して、日本的な論理で物事を考えているんだなあとも思ってしまう、今日この頃・・・。