論文や新聞のテキストにスパイスを効かす引用句。日本と韓国で共通しているのが、絶対的に外国人の言葉が引用されるパターンが多いということ。自国のものが少ない。大学教育の影響もあるかとも思うのですが、なんだかとても寂しい気分・・・。でも、世界という共通の枠組みで考えたりしているわけですし、現在の思潮を作ったのは紛れもなくあちら、必然的にそうなってしまうのも仕方がないことなのですけど・・・。
日本人にもお馴染みの名言。名言と出会うのは小学校ぐらいでしょうか。図書館にはたくさんの偉人伝が並んでいたのを覚えていますが、その中でもこれから紹介するふたりの人物を知らない日本人はいないでしょう。
韓国でもこのふたりを発見しましたよ。どこの国でも紹介されているんですね、なんだか不思議な気分ですが、韓国語をかじったことがある人でしたら、読むとすぐに分かるんじゃないでしょうか。「역사인물、명언(歴史人物、名言)」とGoogleで検索してみると、歴史上の人物の名言を紹介している韓国のサイトなんてのもありました。その他は検索上位にかかったもの、特にある特定人物にあわせて検索したものをちょっと下に列挙してみます。
에디슨
천재는 1%의 영감과 99%의 노력으로 이루어 진다.
천재는 1퍼센트의 영감과 99퍼센트의 노력으로 태어난다.
천재는 99%의 노력과 1%의 영감으로 만들어 진다.
천재는 99퍼센트의 땀(노력)과 1퍼센트의 영감(靈感) 으로 구성(構成)된다.
日本ですと・・・
天才は1%のひらめきと99%の努力からなる
天才は1%のひらめきと99%の汗
ちなみに原文は・・・
Genius is one percent inspiration and 99 percent perspiration.
perspirationは汗や発汗が原義で、そこから意味が派生して努力となるんですね。エジソンはいいこというなあと思っていましたが、それだけでなく、この文章って韻がふんである。それからInspirationとPerspirationをうまくかけ合わせているんですね。つなみにふたつの単語の語根「spire」、spiritといったほうが心に馴染んでいるような気がします。spiritがinしてくると「ひらめく」、spiritがper(前置詞のthroughの意味がある)する状態が「汗」。
나폴레옹
내사전에 불가능이란 단어는 없다.
내사전에 불가능이란 없다.
내사전에 불가능이란 말은 없다.
日本ですとこんな感じですよね・・・
ナポレオン
我輩の辞書に不可能という文字はない
我輩の辞書に不可能は無い
ちなみに原文は・・・
Impossible, n'est pas francais.-不可能という言葉はフランス語にはない。または 不可能という言葉はフランス的ではない。(Wikiquoteより)
あれ~という感じですね。どういう状況で言ったのかで、意味の取り方が全然違ってしまいそうですね。でも、日本や韓国に伝わった意味は、日本と韓国では同じのようですね。なにやら種本らしきものがありそうですね・・・。
そういえば、これとちょっと似たニュアンスの言葉が日本にもありますね。上杉鷹山のあの言葉・・・。
「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」
もしかして99퍼센트의 땀(노력)というのにも通じているのかな・・・、(これはもしかして)語学もいっしょだったりして・・・。