無料独学フランス語講座・・・フランス語検定対策講座

 自分のフランス語のレベルはいったいどのぐらいだろうかと考えると、客観的な判断材料がなければ世の中に公言するのもちょっと憚ってしまいがち。日本人としてのフランス語のレベルを図るには、やはり検定試験ということになるかと思いますが、はたしてどの程度のレベルの問題が出題されるのか気になるところ。日本にはフランス語の実力をはかる検定試験は・・・

 実用フランス語技能検定試験(仏検apefdapf.org/france/about/index.html)

 何級を狙うか、ここはターゲットを絞ったほうがよさそう。フランス語歴は、フランスに行って、大学の授業も聴講し、語学学校では毎週のように宿題でエッセイを書き、新聞・小説・随筆もある程度読めて(想像力でカバーしている部分も多々有りますけど・・・)etc...(ちなみに10年以上も前のことですが・・・) ここは行くしかないでしょう、(準)一級。

 ところで、準一級とはどのぐらいのレベルと定義されているのでしょうか。

 準1級
 程度
 日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を理解し、一般的な内容はもとより、多様な分野についてのフランス語を読み、書き、聞き、話すことができる。

 日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を(なんとなく)理解し、想像力でフランス生活をしてきた経験はあり。読み(新聞や雑誌はよく読みました)、書き(エッセイ書きました)、聞き(想像力でカバー)、話す(これは口で言わないとまずいぞと、状況的に追い込まれたときは必死で話したことあり)。

 とりあえず、どんな感じの問題か見てから対策を練ることにしましょう。2002年度の過去問題サンプルをちょっと見てみます。文章問題で、適切なものを三つの中から選ぶというもの。文章問題というのは、前後の文脈をよく理解してからとりかかったほうがいいですね。分からない単語にあまり執着しないこと。全体の内容を理解してからでも遅くはない。心を落ち着けて・・・。

 (2)の問題で自分の弱点なるものを発見。いつも同じように間違えるんですよね。「よ~く、前後の文章を読むんだぞ」を忘れて、知ってる単語についつい飛びついてしまう。こういう過ちをなくすにどうしたらよいのか。それは英検の準1級をとるためにはどうしたらいいかと考え、編み出した手法。つまり語彙を増やさないことには、準1級クラスを克服できない。どうやって増やすか、暗記しないで。つまり、単語を漢字のように表意でみれば良し。分からない単語が出てきたら、接頭辞と語根に分けちゃう。その接頭辞の意味と語根の意味を覚えちゃう。暗記というよりも意味を知る。それを教えてくれた本が、「英単語マニア(メルライン・フライダ著)」。非常に勉強になりましたよ。

 間違えた部分を少々引用させていただきます。

 L'Espagne q longtemps été un pays d'émigrants, mais maintenant les route ( 2 ). Elle est devenue une terre d'immigration.

 ※全文を見ながらこの部分を読んだほうが分かりやすいかもしれませんので、こちらの頁(apefdapf.org/france/sample/index.html#)の「2002年度 準1級 問題サンプル」を見てみてください。

 スペインは(ポルトガルもそうでしたけど)昔、今のアメリカのような覇権国家でしたよね。日本にもその影響は来ていました。歴史的には室町から戦国、江戸時代のあたりでしょうか。フランシスコ・ザビエルにイエズス会、現在は上智大学といえば納得(?)するんじゃないでしょうか。

 答えは下の3つのうちの1つ。

 1 se sont inversées
 2 sont abandonnées
 3 sont bloquées

 abandonnéesではないなあと思い、残るは1か3。inverséesの意味が見当つかなかったので、迷わず3を選んでしまいましたが、正解は1番。なぜなんだろうと悩んだ末に、そうか接頭辞と語根を調べてみようと。おそらく「inversées」は、「in」と「versées」に分解できるんだろうと。「versées」は「verse」かな・・・。フランス語も英語ももとをたどれば同じような系統の言語。歴史を紐解けば納得!! ここで「英単語マニア」を見てみると、語根「verse」の意味が載ってましたよ。

 「verse」は「」が原義で、それに接頭辞が付くことによって意味が派生していく。よく耳した経験があるんじゃないでしょうか、「auto-reverse」。なんとなく感覚的に分かりますよね。で、今回の「inverse」。意味は「逆・反対」ですが、どうして「verse」が「in」すると「逆・反対」になるのか。接頭辞の「in」に意味が隠されている感じですね。

 接頭辞「in」は、英語の前置詞の意味でも分かるとおり「中」とか「内」が最初に浮かびますが、それでは「逆・反対」のイメージが沸いてきませんよね。「in」にはもうひとつ意味があるらしい。それは「not」。英語の「un-」に相当するもののようです。これですと意味が通るような気がしますね。年をとるとだめなんですよね、暗記という作業。理屈で覚えたほうが量も少なく応用が利くので、なかなか良い手法かと思います。

 準1級ともなると、フランス語をフランス語で考える作業が必要になりますので、仏仏辞典(Le Robert)で「inverse」の意味を見てみましょう。

 inverse-adj. 1.(Direction, ordre) Qui est exactement opposé, contraire.

 準1級の程度は、「・・・多様な分野についてのフランス語を読み、書き、聞き、話す」でしたが、それプラス「(フランス語で)考えることができる」ことも必要かもしれませんね。二次試験対策として・・・。これは大変だ~という思いは消して、語学やるなら上級めざさないと・・・ですね。