オリジナル英語教材開発日誌(3)~苦手な英会話を克服するためのメソッド

 英会話への道。その前に徹底的に英語のリーディングとリスニングを行うということを決めたんですが、これまでに色々と英語の勉強を試行錯誤しながら行ってきた遺産ともいうべきものもあるんです。なるほどね~、そうかそうかとうれしくなるような高い英語教材ではなく、市販の本。ちまたには英語の本が溢れていますので、その中から自分の求めているものや相性が合ったものを探すのは大変ですが、時々おやっ、これはなかなか参考になるぞというものも中にはあるんですよね。最初のページをパラッと読んだだけで、その本を書いた人と自分との相性といったものも、もちろん大切な要素!

 大西泰斗さんの本は非常に参考になりました。大西さんの本でまず英語の常識(日本での?)を覆すことから始めたような記憶がありますね。暗記をしなくちゃというよりも、英語をイメージでとらえるという発想でしょうか。

 ネイティブスピーカーの英文法

 ネイティブスピーカーの前置詞(ネイティブスピーカーの英文法2)

 ネイティブスピーカーの英語感覚(ネイティブスピーカーの英文法3)

 とくに記憶に残っているのが、「ネイティブスピーカーの前置詞」を読んで、前置詞への取り組み方が変わったこと。この単語にはこの前置詞といったことを覚えることの無意味さ。前置詞の意味をイメージでとらえるということ。英会話をするにはこのイメージというのが大切かもしれません。

 英語で仕事? と思ったときにまず気になるのが、応募資格というやつ。やっぱり給料の高い仕事はそれに並行して企業側が求めるものも高くなる。それは当然といえば当然の話なんですけど、Toeic900点、英検準1級以上は当たり前。それ以下の求人はもちろんありますが、やりがいのある仕事を求めるのならそのぐらいの資格は必要。Toeic900点、英検準1級以上の資格があるからといって、英語がペラペラ、仕事ができる人というわけではないかもしれませんが、資格を持っているか持っていないかの差は大きいし、その仕事に応募したくてもそれがなければ応募しようがない。
 ないよりはあったほうがいいに決まっている。そう思って「英検準1級」の問題を見てみて思ったのは、単語力のなさ。こんなとき昔なら「英検準1級」用単語集なるものを本屋さんですぐ買ってしまっていたはず。でもそんなことをしても途中で挫折するのは目に見えているので新たな手段を考えないと・・・そこで出会ったのが、

 英単語マニア・・・メルライン・フライダ著(新日本教育図書)

 「194の語源から連想して10,000語以上の英単語が身につく」というふれこみですが、この語源というのが新鮮でしたね。まず「語根」というものには1つの意味があって、その原義から「接頭辞」やらが付くことによって意味が派生していく。まずは「語根」を押さえることによって、イメージで動詞がつかめる。これまたイメージですが、和訳というのはイメージが壊れてしまいますし、単語からイメージやニュアンスが消えてしまいます。英会話するに当たって、英語は英語のイメージでとらえることは大切なのです。

 これから英語のリーディングとリスニングを行っていくにあたって、極力文法というのはやりたくないし、やらないつもり。日本語が喋れるようになったのは、文法を勉強したわけではないはず。それは逆も然り。でも英語圏のひとがこの状況でどうしてこの英語を使うのか、それを使うことによってどういうニュアンスを表現しているのかが知りたいところ。英語を母語とするひとが心で思ったことを言葉で表現する場合に、どうしてこの英語を使うのかも知りたい。それはネイティブに聞くしかありません。ネイティブはネイティブでも。日本語を理解している人のほうがいいですよね。そんなとき本屋さんで目に付いたのが・・・

 日本人の英語・・・マーク・ピーターセン著(岩波新書)

 初っ端の「鶏を一羽食べてしまった 不定冠詞」を読んで、英語への取り組みかたを見直さないといけないなと思ってしまいました。その後も読んでいくにしたがって、なるほどそうなのか、英語とは物事をこういうイメージでとらえるのかと納得。気に入った著者はその他の著作もたて続けに読んでみると、著者の言わんとすることが理解できるんですよね。そこで「日本人の英語」の次に・・・

 続日本人の英語・・・マーク・ピーターセン著(岩波新書)

 心にとどく英語・・・マーク・ピーターセン著(岩波新書)

 ・・・を読んでみて、マーク・ピーターセンさんの言葉が血肉となったような気がします。

 うえに挙げましたものが、これから行っていくリーディングとリスニングの基調になっています。これぞまさしく文法書といったものや単語帳など必要ないはず。英語は英語のイメージでやればよし。イメージは目で見て心で見るもの。言葉に置き換える作業はその後。言葉を音声に置き換える作業がつまるところ英会話。

 まずは英語をイメージでとらえる作業ということになるはず。それを次回から実践していこうかと思います。それと忘れてはいけないのが、楽しんでやること。それでは行きますか!